1950年代にアメリカで「磁気テープ」を使ったコンピュータの記録メディアが開発された。
当初は巨大なものであった。
磁気テープは、粉末状の磁性体をテープ状のフィルムに塗布した記録媒体で、磁化の変化により情報を記録・再生するというもの。
1960年代にオランダのフィリップス社が「コンパクトカセット」という規格で小型の磁気テープを開発した。
これが音楽などの音声記録に用いられるようになり、広く普及した。
同時期にハードディスクドライブ(磁気ディスク)も開発された。
ディスクがアルミニウムなどの硬い素材でできており、大きな記憶容量を持ちアクセス速度も非常に高速。
1970年代、ハードディスクドライブ(HDD)は高価だったため、1990年代末まで「フロッピーディスク」が記録媒体として使用された。
これは磁性体を塗布したプラスチックの薄い円盤を回転させ記録する。
1971年にIBMが最初に開発したフロッピーディスクは、時代とともに、8インチ、5インチ、3.5インチと、どんどん小型化されていった。
1980年代、ついに「光ディスク」が登場する。
光ディスクは薄いの円盤型で、役割の異なる複数の層が重なって作られている。
光ディスクにレーザー光を照射し、反射光をセンサーで解析することで情報を読み取る。
日本では、1980年にパイオニアがレーザーディスク(LD)という名称で家庭用に販売を行う。
当時、映像の分野では「ビデオテープ」が主流であったが、レーザーディスクのほうが高画質であったため普及した。
ただ、レーザーディスクは読み取り専用であったため、記録も出来る安価なビデオテープほうが圧倒的に普及していた。
一方、当時音楽を流すために普及していたレコードに代わって音楽を記録するため、ソニーとフィリップスが共同開発したコンパクトディスク(CD)は、一気に普及した。
レコード
コンパクトディスク(CD)
このコンパクトディスクの普及により、カセットテープもミニディスク (MD)に置き換わった。
ミニディスク(MD)
1990年代後半、コンパクトディスクとほぼ同じ大きさで記録容量がおよそ6倍の「DVD」が登場し、映像分野で長く利用されていたビデオテープに代わり、一気に普及した。
2000年代後半には、半導体メモリ(フラッシュメモリ)が安価になり、これまで利用されていた「フロッピーディスク」に変わって利用されるようになった。
半導体メモリ(フラッシュメモリ)